子犬を迎えてから新しい環境にすっかり慣れるまで、少なくても約1カ月間は、前の環境で食べていたものと同じものを与えましょう。成長期の大切な時期ですから、”正しい食事”を考えてください。e-mail cavalier@cavaliernet.com
<1日の量>
食事の量は、あくまでも目安ですが、便がコロコロしていて乾燥気味で固ければ不足、つまみあげられない程ベットリと柔らかければ多すぎです。ドッグフード使用の場合は、袋の説明をよく読んで量を計算し、これを1日の回数に分けて食べさせます。成長期の子犬は、成犬の約2倍(体重1kg につき)の量を必要とします。キャバリアは、6ヶ月すぎまでドンドン大きくなりますから、半月に1度くらいは体重を計り、フードの量を増やしていきます。
6ヶ月がすぎると、成長もゆるやかになってきます。10カ月前後でだいたい成犬の大きさになります。その頃には、フードはもうしばらく子犬用を使いますが、食べる量は成犬の量で割り出しましょう。子犬が一番たくさん食べる頃は、5〜6カ月前後でしょう。
8〜10カ月の頃、突然食欲をなくすことがあります。病気でなければ気にしないでいると、しばらくしてまた元の食欲が出てきます。病気でもないのに食欲をなくした時、心配してあの手この手でいろいろ食べさせると、後で苦労することになります。まず、病気でないかしっかりみてあげてください。犬は、39℃を越える熱がある時も食欲をなくします。このくらいの月令になると、体の大きさもほぼ成犬に近くなっています。今までの質と量の食事では栄養価が高すぎるのかもしれません。食べなければすぐに食器をひっこめ、次の食事まで何も与えないようにします。そしてだんだん成犬の食事に向けて(子犬用グロース〜成犬用メンテナンス)切り替えていきましょう。でもまだまだ子犬としての栄養素も必要な時期ですから、食事の内容よりまず量のほうを成犬の量へともっていって様子をみてください。生後11カ月頃から、メンテナンスを食べさせればよいと思います。ゆっくり時間をかけて切り替えましょう。
キャバリアはとても食いしん坊です!ほとんどのフードの説明書き、犬の飼育書には、”子犬の頃は、食べたいだけ与えましょう。”と書かれていますが、キャバリアに関しては、あまり適切ではありません。好きなだけ与えると、下痢をするまで食べてしまったり....1日の量を計って与えましょう。欲しがるからといって、たくさん与えていると、オーバーサイズになりやすく、10kgを越える肥満のキャバリアも多いのは、ある程度、食事によるところも考えられます。
<1日の回数>
1日の回数は、2カ月令では3回、3ヶ月令で2回、6ヶ月を過ぎたら1〜2回、くらいの感じで与えましょう。子犬を迎え入れたばかりの月令の小さい時は、とかく食べ物を与えようとしがちですが、食事と食事の間隔は6時間以上あけた方がいいのです。
ダラダラと何度も与えないで、しっかり食べて、お腹をすかせて、またしっかりおいしく食べる、といったよいリズムを作ってあげましょう。キャバリアは食いしん坊ですから、食事は初めからわがままのくせをつけないように、キチンと量と回数を守りましょう。
<手作りかドッグフードか>
手作り、ドッグフード、どちらにしようか迷われるところでしょう。その前に、人間の食事と同じものにしよう、という考えだけは、はずしておいてください。犬は、人間ではない。この当り前のことを前提とします。
栄養のバランスを考えますと、ドッグフードが安心できます。缶詰(ウェット)、半なま(セミモイスト)、固形(ドライ)、といろんなタイプが揃っています。また多くのメーカーのものが発売されていて、すべてのドッグフードの品質を把握することは、とても不可能なことです。ドッグフード選びのポイントとして、最高品質で、人工成分(化学薬品)の無添加のものを選ぶことと、生後12カ月頃までは子犬用(グロース)にすることです。
最近は、犬種を問わず、アレルギーが増えています。これは、人間社会とよく似ています。アレルギーの原因は、実にさまざまで一概にいえませんが、食品アレルギーも大変多くなってきています。これは大量に工場で食品が製産、加工されることにより、製造過程でいろんな化学薬品が加えられ、それら食品添加物によって、アレルギー体質が増えていったと考えられます。ドッグフードももちろん工場で大量製産されているので、できるだけ人工成分無添加のドッグフードを選んでください。
また、キャバリアにはトウモロコシや大豆たんぱくを使用していないフードの方が安心できると思います。脱脂大豆は犬の甲状腺機能に悪く、これがアレルギーをひきおこす原因ともなります。時間をかけて完全に処理された大豆を使用していると問題がないわけですが、キャバリアにわざわざ大豆たんぱくを使用する必要はないので、大豆を使っていないドッグフードから選びましょう。
栄養バランスのとれた総合栄養食の高品質のフードを与えれば、普通これだけで充分です。でも、あなたの子犬の体調や季節の変化などにより、工夫してあげましょう。
手作りの場合は、たいへんな手間と知識がいります。人間とは、必要な栄養素もその摂取量のバランスもちがいますし、犬は味付けもほとんど必要ないのですから、いつも家族の食事とは別に、犬用に作ってあげます。獣医さんに相談して、正しい栄養バランスのとれた食事を作ってあげましょう。といっても、これは大変なことです。でもドッグフードのように犬に必要な栄養を、バランスよく配合ことはむずかしいことです。私のところでは、ドッグフードを基本にして、手作りの食事をプラスしています。
<与え方>
生後2〜3カ月の頃は、ドライフードをお湯でふやかして与えます。缶詰を使ってもそのまま使えて便利です。缶詰を使う場合は、量に気をつけてください。ドライタイプの水分量は10%ですが、ウェットタイプでは75%もあります。
2ヶ月令の体重3kgの子犬を例にとってみましょう。
3kg×成犬1kgあたりの量×2倍=1日の量
これを3回に分けた量を器にとります。お湯をヒタヒタにかけ、少し待ってからスプーンで軽くつぶして与えます。だんだん固いまま食べられるように水分量を少なくしていき、3ヶ月令頃までにそのままでも食べられるようにしましょう。缶詰の場合は、ドライフードの約3倍の重さの分量を器にとりますが、お湯を混ぜる必要がなく、そのまま与えてください。ただし、缶詰は、一度缶を開けると日持ちがしません。缶を別の密封できる容器にとり、冷蔵庫で保管し、2日以上たったものはやめましょう。また、食べさせるときは、冷たいままではなく、せめて室温か、できれば人肌くらいに温めてあげてください。固いままでも食べられるようになってきたら、1日3回食べさせていたうちのお昼の分量を少なくしていき、朝夕でしっかり食べさせ、1日2回にしていきましょう。
<ちがうドッグフードへの切りかえ方>
はじめの1カ月は前のところで食べていたものと同じドッグフードにする、というのは守ってください。その後、別のドッグフードに切りかえたい場合の”フードの切りかえ方”について説明します。
新しく使いたいフードを、はじめは全体量の1割使ってみます。それから、徐々に1割ずつ増やしていき、10日くらいかけて切りかえます。途中で下痢をしたり、血便になったりした場合は、新しいフードがその子の体に合わなかったか、フード自体が悪かったかと思ってください。ただし、いきなり100%別のフードに切りかえてしまった場合は、せっかくよいフードでも下痢をしてしまうことがあります。切りかえた時は、しばらく便の調子を観察していると、そのフードが合っているのかどうかがわかります。臭いも少なく、きれいな便がずっと続くようなら、まず大丈夫でしょう。
また、病中、病後などコンディションにより、固形フードから缶詰などにしたい場合は、同じメーカーのものを使用します。
<食べさせてはいけないもの、食べさせてもいいもの>
- 牛乳...子犬にミルク、とってもピッタリな感じがしますね。お水がわりに与えてしまいそうです。でも結構あわない子犬も多いのです。便がゆるんだり、下痢をおこします。ミルクは、牛のおっぱいです。そして牛は草食動物です。人間にも時々ミルクを飲むと下痢をしたり、アレルギーの原因になったりする人がいます。犬は、基本的に肉食動物ですから、人間よりもっと体にあいません。下痢までしなくても、子犬の消化器管には負担がかかります。母犬のおっぱいと牛のミルクでは、たんぱく質も脂肪もまるでちがうのです。それにミルクはお水のかわりにはなりません。1年未満の子犬には、ミルクは与えないようにしましょう。もし、どうしてもミルクを飲ませてあげたい、というのでしたら、犬用のミルクにしましょう。かなり高価なものです。あまり流通しているものではないので、製造年月日をよく確かめて日付の新しいものを、ペットショップなどで求めてください。あるいは、人間の赤ちゃん用の粉ミルクでもいいです。この場合は、人間の赤ちゃんに飲ませるより、2〜3倍濃く調整してあげましょう。
- 玉葱....玉葱などネギの類は、中毒をおこします。生はもちろんのこと、煮ても焼いてもなにをしてもダメです。玉葱中毒といわれ、血液中の赤血球を破壊するもので、貧血、血尿、血便などをおこし、死に直結する場合があります。絶対に与えないでください。うっかりしてハンバーグを与えると大変です。シチュウや、カレーなども気をつけましょう。玉葱が料理の中にとけこんでわからなくなっているものは、うっかりしがちです。
- チョコレート....チョコレート中毒をおこします。
人間の食べるお菓子(スナック)類は、味付けが濃すぎ、くせにもなり、いけません。
- 鶏の骨....牛骨はよいのですが、鶏の骨はささくれて割れるため、胃や腸など臓器をきずつけます。なおブタ肉自体が犬にはあまり適さないので、トン骨も使いません。
- タコやイカ....犬には大変消化が悪いので、子犬には絶対与えないようにしましょう。
- にんじん....カロチンの多く含まれているものも消化によくありません。お腹をこわしている子犬には与えないようにしましょう。でもこれは与えていけない野菜ではありません。与えるときはすりおろして使いましょう。
- 野菜....季節の変りめなどの毛の抜けかわる頃、胸焼けをおこすことがあります。このような時に、細かく刻んでよく煮た青野菜を少しドッグフードに混ぜて与えることはよいことです。繊維は胃腸をすっきり浄化する作用があります。野菜など繊維の多い食べ物は、与えすぎると胃腸に負担をかけますが、胃や腸の浄化作用などいろいろ効用もあります。必要に応じて与えましょう。