.jpg)
キャバリアの頭部について5人のキャバリアのブリーダーにパーフェクトな頭部 について述べてくださいと言えば、おそらくわずかに異なる5つの答えが返ってくるでしょう。でも眼については たいていの人の意見は一致します。眼に関して、スタンダードはとても明快であり、解釈の相違はほとんどないはずです。すなわち、大きく、丸く、濃い茶色で 充分に離れて位置している。と述べられています。 しかし、スカルの広さ、マズルの長さ、頭部の大きさは、スタンダードを読むだけでは理解しにくいのです。 なぜなら、スタンダードというのはすべてにおいて、 中庸(モデレート)な犬を記述しており、どの面でも誇張されることは許容していないからです。 眼が平坦なスカル(頭蓋)に「充分に離れて位置する」ためには、スカルは幅広くなくてはなりません。しかしこれはスタンダード には明記されていません。この暗に求められている広いスカルというものは、中庸ではないということで、この点で混乱するジャッジは少なくありません。
英国の人々は、アメリカ人は英国原産の犬種のいくつかを持ち出して、いくつかの特質を誇張し、作り替えてしまった、と感じているのは事実です。ですから、アメリカ人はスタンダードを作る時、「広い」などという語句を使うことを避けたわけです。 こういう言葉は「too much」(ものすごく)という意味に解釈されてしまうかもしれないからです。
英国のスタンダードではスカルは「耳と耳の間はほぼ水平」とされています。AKCのスタンダードは「わずかに丸いが、ドーム状であったり、尖っていたりしてはいけない。耳付きが高い位置であるゆえに、水平に見えるべきである」とされています。 どちらのスタンダードもスカルのトップラインについて同じ 事を述べているのであり、見た目は同じはずなのです。 イギリスの人々は、スカルがあまりに平坦で、小さい目であるなら、前頭部の不足によってとても険しい表情 になり、いわゆる「ハンマーヘッド・シャーク」のようだと言われます。オリジナルなイギリスのスタンダードは、「ストップは浅い」ということを要求していますが、 これはキング・チャールズ・スパニエルと比べて浅いということなのです。つまりキング・チャールズ より少し浅く見えるべきだということです。 繰り返して言いますが、元々のスタンダードにどう書かれていようと、相応しい頭部表現のためには良いストップが必要であるということなのです。 私達のスタンダードでは「浅すぎず、深すぎず」 のモデレートなストップを採用したことにより、 ブリーダーやジャッジはそれを盲信してしまい、柔軟性をなくしています。私達は、短かすぎるマズルや、深すぎるストップや、正しいキャバリアの頭部とは異なった頭部を持つ他のトイブリードに合致するような狭いスカルは、決して受け入れることができません。
イギリス、アメリカどちらのスタンダードも 表情をやわらかくする愛らしいクッション(目の下の)を記述するのに「Well-filled below eyes」(目の下は良く満たされている、充満な顔)という文章を用いています。イギリスのスタンダードは「マズルは適度に先が細くなり」(muzzle well tapered)と述べ、 アメリカのものは「マズル全体はわずかに先細である」(full mazzle slightly tapered) と述べています。これはどちらも同じ意味です。 顔は良く発達した口唇によって豪華に派手に見えるのですが、目から鼻にかけて先細になって いくことにより、唇が垂れ下がったり、ハウンドのような唇になったりせずに、リップラインをきれいでかわいく保ちます。
下顎についてはスタンダードで述べられていませんが、 しっかりとした下顎は、途中で切れてしまったような (下顎がないような)あるいは、下方へ落ち込むような 顔(fall way underneath)になることを防ぎます。 本当の古典的な頭部というのは、充分なチズリング(隆起やふくれたような輪郭とは逆に、肉薄ですっきりしたラインと外形を意味する)と、モデリング(チズリングと同意語)があり、 これはクッショニング(異常に厚い上唇または垂唇、一部の犬種では非常に望ましい特徴であるが、キャバリアの場合は否)とは違うものです。 この事もスタンダードには書かれていないのですが、 良い頭部とはそういうものなのです。
キャバリアはかわいく、エレガントで、高貴な外観を持つ トイ・スパニエルであるべきです。確かに頭部以外にも大切な所はたくさんありますが、 しかし、正しい頭部を持っていないのに、他の部分を見る気になる人がいるでしょうか?
AKCガゼット97年9月号より
![]()
cavalier@cavaliernet.com