ゴールデンレトリバー
(引用:Cindy Tittle Moore他著 K9-Webブリード別コーナーより
編集:ゴールデンレトリバークラブオブジャパン )



歴史

19世紀に、英国では良いハンティングドッグが求められていました。その結果、現在のほとんどのレトリバーとその他のハンティングドッグの基礎となる犬が作られました。良いハンティングドッグを求めて、他犬種との交配も試みられ、良い特質を取り込む努力が行われました。それは時々成功しましたが、それ以上に多く失敗も見られました。そのような交配は無計画に、あるいは秘密裏に行われたため、いくつかのレトリバーの起源には不明な部分があります。

ゴールデンレトリバーの創造は、やはり良いハンティングドッグのブリーディングを行っていたダッドリー・マーシュバンクス(後のツイードマウス卿)の功績です。彼が金色で賢いロシアのサーカス犬を買って、その犬達がゴールデンの基礎となったという脚色された話があり、このロマンティックな話は1950年のGRCAのイアーブックにまで掲載されました。しかし、彼の1835年から1890年までのスタッドブック(繁殖記録)が1952年に公開され、調べた結果、ロシアのサーカス犬の記録は全くなく、その代り、当時はまだ珍しいような慎重なラインブリーディングが行われていたことがわかりました。

1865年、ツイードマウス卿は、黒いウエービーコートレトリバーの一胎の中に生まれた一頭の黄色いレトリバー「ヌー」を買いました。ヌーはその後ツイードウォータースパニエルの「ベル」と交配され、その交配で4頭の牝が生まれ、彼のブリーディングプログラムに役立ちました。そのうちの一頭「カウスリップ」を基に彼は20年以上ブリーディングしていきました。

何年かをかけて、ウエービーコートレトリバーやアイリッシュセッター、後にはブラッドハウンドとの交雑が何回か行われ、そして新しい犬種としてゴールデンレトリバーが確立されました。この時期のゴールデンの毛質や毛色にはとても幅があり、狐のような赤から薄いクリーム色まで様々でした。

ウエービーコーテッドレトリバーは今日のフラットコーテッドレトリバーの先祖で、ニューファンドランドのセントジョンズウオータードッグとセッターとの交配によって作られたものです。ツイードウォータースパニエルは、初期のウォータードッグとフィールドスパニエル等との交配によって作られました。これらのスパニエルはツイード川の周辺で発達し、「小さなレバー色のレトリバー」とも呼ばれました。

英国のケンネルクラブは1903年に初めてゴールデンレトリバーを犬種として認め、登録しました。この時はまだ「フラットコート−ゴールデン」として登録されました。1904年以前に、初めてゴールデンがフィールドトライアルで入賞したことが記録されています。初めてショーに出陳されたのは、カルハム・ブラスとカルハム・コッパーの2頭です。1911年に単独の犬種として認められ、初めて「イエローまたはゴールデンレトリバー」と呼ばれ、数年後には「イエロー」という語は削除されました。

1881年にアーチー・マーシュバンクスにより初めてゴールデンがカナダに持ち込まれました。カナディアンケンネルクラブはこの犬種を1927年に初めて公認しました。1928年、カナダのアームストロング氏がこの犬種に興味を持ち、彼の「ギルノッキー」犬舎が設立されました。彼の死後、彼の犬舎はアメリカコロラド州のサムエル・マゴフィンに受継がれました。サムエル氏はその後、アメリカ・カナダチャンピオンとなったスピードウエル・プルートーを英国より輸入しました。

アメリカには1890年頃からゴールデンがいたと思われます。記録に残っている最も古いものは、アーチー・マーシュバンクスが1894年に連れてきた「レディ」です。AKCに初めて登録されたゴールデンは、ロバート・アップルトン氏のロンバーデール・ブロンディンです。しかし1930年にマゴフィン氏が輸入したスピードウエル・プルートーがその人気を広めるまでは、アメリカではこの犬種への関心はほとんどありませんでした。ゴールデンレトリバーは1932年にAKCに正式に公認されましたが、その時はきわめて稀な犬種でした。

1938年に、ある愛好家のグループが、GRCA(ゴールデンレトリバークラブオブアメリカ)を設立しました。このクラブは現在会員5000人を擁する、AKC傘下の最大犬種クラブの一つです。


特徴と性格

犬という動物は本来、群れで生活する動物です。ですから彼らは基本的に、安全のために群れの中での相互関係というものを必要とします。ゴールデンは長い年月をかけて、人間にとって素晴らしいコンパニオンとなるようにブリーディングされてきました。

それゆえ、彼らは他の犬種以上に、人間との相互関係を必要とします。ゴールデンは一般的にとても寛大な犬で、人間のたくさんの間違いや失敗を惜しみなく許し、なおかつ人間を喜ばせ、自分を認めてもらうことだけを考えているような犬です。この人を喜ばせたいという性格の一つの証明として、アメリカでオビディエンストレーニングチャンピオンとなった一番目から三番目の犬はすべてゴールデンレトリバーだったのです。

このようにゴールデンは人と共にいたい犬ですから、人と一緒に暮らすということがとても重要です。家族が家の中にいる間、裏庭でポツンと放っておかれているゴールデンは不幸なゴールデンです。ゴールデンは家族で何かをする時には必ず一緒に参加しているべきなのです。ゴールデンは成熟すれば、たくましい犬ですから、散歩やハイキング、ジョギング、スイミングなどいろんな事を飼い主と一緒に楽しむことができます。

レトリバーはどの犬種もそうですが、ゴールデンは、肉体的にも精神的にもゆっくり成長し、成熟するのに時間がかかります。1才では体高はそれ以上伸びることはほとんどありませんが、成熟した体重になるのはあと1、2年はかかるでしょう。精神的にはかなり長い間子供っぽく(2才か3才までは)そしてかなり年を取るまで、遊び好きで、武骨な性格をしています。

彼らの優しく、おおらかな性格ゆえにゴールデンはとても人気のある犬種です。多くの人が彼らの性格やその他の良い素質を知らないままに、簡単に買ったり、生ませてしまったりしています。ブリーダーから子犬を譲り受ける時は充分慎重になってください。ゴールデンを求めるなら、犬種の向上に献身的な信頼できるブリーダーか、もしくはレスキュー組織から譲り受けるべきです。これから10年以上共に暮らす犬を選ぼうとしているのですから、どうか慎重に選んでください。


健康上の問題

股関節形成不全
股関節形成不全とは、股関節が正常に発達しない進行性の遺伝性疾患で、様々な犬種に見られます。
股関節形成不全は一般に生後6ヶ月から1年の間にレントゲンを撮ることによって診断できますが、しかしこの時点ではまだ正確ではありません。ですからブリーディングを予定している犬は犬の体が完全に成熟してからレントゲンを撮るべきです。確定診断ができる最低年齢は2才とされています。

OFAは現在までに何万頭もの犬のレントゲン写真を専門医によって診断し、股関節の状態を評価している機関です。2才以上で正常と診断された犬には証明書が発行され、それにはエクセレント、グッド、フェアーと3段階の評価があります。股関節形成不全の所見が見られる犬には証明書は発行されません。言うまでもなくこれから子犬を迎えるなら、両親共に証明書を持っている犬を選んでください。

血縁関係の犬(両親の兄弟姉妹、祖父母、両親犬のこれまでの直子等)に証明を持った犬が多いほど良いと言えます。しかし、股関節形成不全は複数の遺伝子が関与し、複雑な遺伝様式を持っていますから、両親が正常であるからその子犬も絶対に正常とは言えません。しかしそのリスクが低くなります。

ブリーディングするつもりがなくても、オビディエンスやアジリティなどに参加する予定の犬なら、6ヵ月から12ヶ月の間に一度レントゲンを撮っておくと良いでしょう。もし異常が早期に見つかれば、いくつかの選択支の中から一番いい対処法(保存療法、外科手術等)を決めることができます。もし正常であるとわかれば、引き続き安心してオビディエンスやアジリティ等の活動ができます。

もしパピーが原因不明のびっこを引くようであれば、レントゲンを撮って、HDではないか、あるいは他の原因があるのか調べるべきです。しかし一方で、レトリバーは一般に痛みに対する感受性が低く、異常があっても何の症状も示さない場合も多いようです。レントゲンの所見と犬の症状は必ずしも一致しません。かなりの関節の変形や亜脱臼があっても、全く症状を出さない場合もあります。症状の激しい犬に対しては内服薬あるいは外科的手術によって治療します。


眼の疾患
ゴールデンには進行性網膜萎縮(PRA)という遺伝性疾患があり、遺伝子を持った犬がいます。この病気は若い年齢で失明に至ります。
遺伝性白内障もまたゴールデンに多い遺伝性疾患です。ブリーディングに用いる予定の犬は年に一度、少なくとも8才まで、眼科専門医による検査が必要です。眼の病気が発現する年齢には幅があるからです。何らかの異常が見られる犬はブリーディングに用いてはいけません。

てんかん
てんかんは遺伝性の場合もありますが、遺伝性以外の様々な原因でも生じます。しかしてんかんを持つ犬はブリーディングすべきではありません。獣医師は発作をコントロールするために内服薬を処方しますが、それで完全にコントロールできるとは限りません。てんかんはそれ自体は犬の健康や寿命に影響を及ぼしませんが、しかしてんかんを持つ犬は早めに不妊手術をすべきです。もし遺伝性のものであるなら、子犬に遺伝させてしまいますし、そうでなくても、妊娠はてんかんのリスクを増やします。

大動脈弁下狭窄(SAS)
SASはゴールデンに生じる遺伝性の心臓疾患です。ブリーダーはブリーディングに用いる犬を心臓の専門医に診察してもらうべきです。通常の診断は聴診によって行います。もし疑わしい雑音などがあれば、さらに詳しいエコー検査等が勧められます。

甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症は、甲状腺のホルモン分泌機能が低下した状態です。症状としては肥満、活動性低下、コートの異常などです。また、発情周期の欠落や乱れ、性欲の欠如などの繁殖障害も見られるかもしれません。
血液中のT3とT4という甲状腺で作られるホルモンのレベルの測定によって診断します。治療は甲状腺ホルモン剤の内服によって行われます。それによって、予後は良好でごく普通の生活を送れますが、投薬は生涯行わなくてはいけません。
多くの正常で健康なゴールデンでもT3とT4のレベルが正常よりやや低めのことがあります。それゆえ、ゴールデンにおける正常値は犬全体の正常値より少し低めである可能性が示唆されます。

アレルギー
皮膚アレルギーはゴールデンには良く見られます。その原因は様々で、ノミ、花粉、埃、食餌などがあります。自分で皮膚を噛んだり、舐めたり、掻いたり、外耳炎等の症状が見られます。食餌療法が効果的な場合もあります。 アレルギーは甲状腺機能低下とも関係している場合がありますから、疑わしい場合は検査を勧めます。


グルーミング

ゴールデンは定期的にグルーミングする必要があります。グルーミングによって抜け毛を減らすことができますし、毛玉になることを防ぎます。

グルーミングはパピーの時から習慣付けるべきです。パピーの時は毛が短いので実際にはまだそれほどグルーミングする必要はないかもしれませんが、そうすることによりパピーはグルーミングを楽しめるようになります。 定期的に、週に一回か二回のグルーミングを行っていれば、一回あたり30分くらいで済むでしょう。毛が抜ける時期は、毎日少しのブラッシングをするとよいでしょう。また、外にいって、草の実などのゴミを付けてきたら、櫛を通すことで簡単に取ることができます。

体全体のブラッシングから始めます。足の飾り毛や、胸、耳、尾の毛にはピンブラシを使います。その他の部分はスリッカーを使うとよいでしょう。ブラッシングの後に櫛を通して抜けかかっている毛を取り除きます。この時、ノミやダニがいないか、皮膚病になっている所はないかをチェックします。ゴールデンはホットスポット(急性湿性皮膚炎)になりやすい傾向にあります。耳掃除と爪切りもこの時行います。

シャンプーする際は、シャンプー前にまず全身を良くブラッシングしましょう。濡れた状態で毛玉があると、ますますからまり、取ろうとすれば犬も痛がります。必ず犬用シャンプーを使ってください。人間用シャンプーは皮膚をドライにします。ゴールデンはダブルコートですから、シャンプーをし過ぎるとアンダーコートがなくなってしまいますから、あまり頻繁にシャンプーすることは避けてください。

普段は、足を洗うくらいにして、もし泥などで汚れたら、それが乾くのを待ってブラッシングして落とせばよいのです。あるいはブラッシングした後、水だけですすげばいいでしょう。ゴールデン本来のコートを持っていて、普段から手入れされていれば、汚れは簡単に落ちるものです。

ごく普通のゴールデンのコートならば、定期的なグルーミングをしていれば毛玉になることはありません。しかしスタンダードで言われているコートよりも柔らかくシルキーな毛は毛玉になりやすいものです。たった一晩で毛玉になる犬もいるくらいです。小さい毛玉はじっとしていてくれる子なら、金櫛でほぐすことができます。大きな毛玉は取り除かなくてはいけません。鋏を使うのは犬が動いたりすると傷つける危険がありますからやめてください。

毛玉になりやすいのは耳の後、足の飾り毛(特に後肢)、尾、耳の内側です。毛玉になりやすい毛質の犬は、特にこれらの部分はまめにブラッシングしたりトリミングをしたりするべきです。プロのトリマーにやり方を習うのもよいでしょう。毛玉はノミが繁殖するのに絶好の場所ですし、そうすると皮膚炎を生じますから、毛玉を作らないようにすることは大事なことです。


ゴールデンに関するFAQ

Q:ゴールデンはどれくらい毛が抜けますか?

A:ゴールデンはたくさん毛が抜けます。彼らは毛量も多いし飾り毛もありますから、家の中にたくさんの毛を落とすでしょう。これはある程度はブラッシングなどで減らすことができますが、家の中に毛が落ちることに我慢できないような人なら、ゴールデンは良い選択ではありません。


Q:ゴールデンは子供たちとうまくやっていけますか?

A:ほとんどのゴールデンは人間の子供ととてもうまくやっていけます。特に、子犬の時から、マナーの良い子供と触れ合ってきた犬はそうです。しかしゴールデンは体が大きく、嬉しくって、子供の顔を舐めようとして飛びついて、倒してしまうこともあるかもしれませんし、尻尾で叩いてしまうかもしれません。ですから誰も見ていない所で、とても幼い子供と犬だけにしないでください。悪気はなくてもちょっとした事で犬が子供を怪我させてしまうこともありますし、逆に幼い子供が指を犬の眼や耳に突っ込もうとしたり、尻尾を引っ張ったりするかもしれません。


Q:運動はどれくらい必要ですか?

A:ゴールデンはスポーティングドッグですから充分な運動が必要です。成犬になったら、定期的に活発に運動させることにより良い体調を維持することができます。普通の運動(散歩)に加えて、物を投げて取ってこさせることや、他の犬と遊ぶこと、海岸を走ることなども取り入れると良いでしょう。18ヶ月未満のパピーの運動については注意する必要があります。運動は必要ですが、決して強制的な運動や長時間の運動をさせてはいけません。体が成熟していないパピーを長時間のジョギングに付き合わせたり、バイクで引き運動をしたりしてはいけません。そのような事をすると関節を痛めます。


Q:水泳についてはどうですか?

A:ほとんどのゴールデンは水泳が好きです。そして水泳は若い犬にとってもとても良い運動です。初めて水のある場所に連れていったなら、自分から水に入っていくようにさせましょう。もし水の中に入るのをためらっているようなら、あなたが先に水に入って泳いでみせて、犬を励ましてください。そして自分から入るのを待ちましょう。幼いパピーは入ろうとしないかもしれませんが、しかし2、3ヶ月後には自分で入っていくかもしれません。これは普通のことです。怖がる犬を無理に水の中に投げ入れるのはよくありません。泳ぐのが大好きな年長の犬を一緒に連れていって、若い犬に泳ぐ事を教えさせるのは最良の方法です。おもちゃ等を水の中に投げて、水に入らせることもできるかもしれませんが、もし犬が取りに行かなかったらあなたが取りに行かなくてはいけないことも覚悟しておいてください。
もし自宅にプールがあるなら、犬を泳がせたなら、犬の毛を取り除くためにこまめにプールの掃除をしなくてはいけません。また、犬が自分でプールから上がることができるかを確認しておいてください。プールに出入りできる場所に犬だけを放っておくのは良くありません。


Q:ゴールデンは良く吠えますか?

A:いいえ、普通はあまり吠えません。しかし放っておかれて退屈すると、吠えるかもしれません。


Q:暑さ対策はどのようにすればいいですか?

A:日陰にいつでも入ることができ、風通しが良く、水もある場所なら、夏でもゴールデンはうまくやっていけます。日中の暑い時間帯に運動に連れていくのは良くありません。


Q:ゴールデンは訓練が得意な犬ですよね?

A:ゴールデンは一般的に、飼い主を喜ばせるのに熱心な犬です。それゆえ、訓練も入りやすく、競技会でも活躍することができるでしょう。すべてのゴールデンが競技会で良い成績を上げているというわけではありませんが、しかし競技会に行くとたくさんのゴールデンを見ることができます。言うまでもなく、そのためには、充分に犬に関心を払い、多くの時間を犬と共にし、良い関係を築いた上で、トレーニングをする必要があります。


Q:ペットとしては、牡と牝とどちらが良いですか?

A:外見上の違いは、個人の好みの問題にしかならないでしょう。多くの人は牡は牝と比べて、より「テディベアのようにムクムクしている」と感じています。性格はどちらも攻撃的ではないはずです。牝は発情の前と発情中は性格が変化することもあります。多くの場合、よりベタベタ人にくっつくようになるようです。この期間中は、寄って来て匂いをかぐ牡犬に対して嫌がる牝もいれば、牡に興味を示す牝もいます。去勢されていない牡がもう一頭の去勢されていない牡と一緒にいて、発情の来た牝犬がいるなら、その牡同士は喧嘩をするかもしれません。しかし去勢された牡と避妊された牝は、そのサイズと個性の違いがあるだけで、後は差がありません。どちらも子供に対して優しいです。あなたが望むような性格の犬を得るためには、求めようとしている子犬の両親犬について詳しく聞いたり、できれば実際に会ってみるのが一番です。パピーの優位性、独立心の強さ、才能などを予測するための性格テストがあります。これらについてはブリーダーに尋ねてみてください。言うまでもなく、子犬の正しい社会化と一般的なオビディエンストレーニングは不可欠です。


Q:子犬を求める時、考慮すべき遺伝性疾患は何ですか?

A:ゴールデンの「3大遺伝性疾患」と言われるのが、股関節形成不全、眼の病気、SAS(大動脈弁下狭窄)です。少なくともこの3つについて検査し、証明書や診断書を持っている犬から生まれた子犬を求めるのが望ましいでしょう。 また、ブリーダーは、てんかんやアレルギーなどその他の遺伝性と思われる疾患についても考慮しているべきです。日本においてはまだ、公的な診断書を取得するのが難しい事も多いですが、少なくとも股関節の証明については、日本からもOFA等の海外登録機関にレントゲンを送ることはそう難しいことではなく、実際送っているブリーダーも最近は多いですから、きちんと証明を確認しましょう。口頭だけでの「大丈夫です」はあまり信用できないと思われます。


Q:なぜ同じゴールデンでも見た目に差があるのですか?

A:ゴールデンは「中庸」なサイズの犬です。スタンダードでは体高は牡が58.4〜61センチ、牝は54.6〜57センチが望ましいサイズとされています。ですから、このサイズの範囲内であっても、小さ目の牝(例えば体高54センチで体重が25キロ)と大き目の牡(例えば体高61センチで体重が40キロ)では大きな違いがあると言えます。さらに、コートの質や色は血統によってその「タイプ」がありますから、ゴールデンの外見にはかなり個体差があるのです。また長年に渡って、ブリーダー達はそれぞれ違った部分に重きをおいてブリーディングしてきました。ショーのための外観を重視してブリーディングしている人もいます。大きくて毛量の多いゴールデンがショーリンクで目立ち、勝ったりすると、そのようなブリーダーはそのような特質を重視してブリーディングするかもしれません。また、フィールドでの作業能力に重点を置いてブリーディングする人もいます。そのような人は小柄でフィールドで軽快に素早く動く犬を好み、そのような犬をブリーディングするかもしれません。他にもいろいろなタイプがあります。しかしゴールデンは万能なタイプであるべきですから、部分的な特質だけを重視してブリーディングすることは本来望ましいことではありません。また、タイプや特質などはおかまいなしに、安易にブリーディングされたゴールデンも多いですから、今日同じゴールデンと言えどもかなり外観や性質、能力にばらつきがあり、本来のゴールデンのあるべき姿からかけ離れてしまっている犬が多いのも 残念な事実です。


Q:ゴールデンはどれくらいで成熟しますか?

A:肉体的には、だいたい2才で成熟すると言えます。精神的には、個体差がありますが、だいたい3才以前ということはないでしょう。肉体的に2才で成熟すると言っても、それ以降でもまだ変化することがあるかもしれません。ゴールデンは本来、遊び好きで、陽気で前向きな犬だということを忘れないでください。ですから大人になったからといってそれら天性の性質がなくなるということはほとんどありません。